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冷たい聴診器

この季節になると頭を痛めるのが、朝の診察です。

聴診器と自分の手が異常に冷たく、肌に触った瞬間に小さな鳥肌が立つのがわかるので、診察するたびに恐縮します。一応、早々に診察室に暖房を入れてもらい、聴診器をタオルで包み、手を白衣のポケットに突っ込んで暖めるようにしていますが、それでも最初の4人目くらいまでは、お手上げ状態です。しかも最近はパソコン管理なので、どんなに手を暖めておいても、ちょっとマウスを触っているだけですぐに雪男の手状態に戻ってしまいます。

昔、風邪をひいて内科医院を受診すると、必ず先生の椅子の横にストーブがあり、先生はストーブで聴診器を暖めてから当ててくれていました。それでも聴診器の端の金属部分が冷たく(あるいは暖めすぎて熱かったり)、まだらな感触で変な感じだったことを覚えています。

聴診器を自分の懐で暖めたり、手袋をはめたりして顰蹙買わなくても、今の世の中、聴診器や手のひらを人肌に暖めてくれるような保温器くらい簡単に作れるんじゃないのかしら。どっかのメーカーさん、作ってくれないかしら。

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