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「わたしが子どもだったころ」

「わたしが子どもだったころ『医師 鎌田實』」を見ました(BSハイビジョン)。

私が臨床医師をやっていた頃のたくさんのことを思い出しました。鎌田先生は、自分の考えてきた医療の姿勢に間違いがなかったことを感じさせてくれる、わが師のような先生なので大好きです。

ある老夫婦がいた。白血病で余命短い夫だけでなくその妻にも病名は「貧血」だと告げ、できるだけ心の負担を掛けないように配慮した。妻は、畑を心配する夫を家で養生させながら一人で野良仕事をこなした。1年後に夫は息を引き取った。その数年後、妻は医師に告げた。「どうして本当の病名を教えてくれなかったのか?野良なんてどうでも良かった。もしもうすぐ死ぬとわかっていたら、野良仕事なんてほったらかしてずっと一緒にいて、もっともっといろんな話をしたかった」・・・最近異常に涙もろくなったわたしは、もう流れ出る涙で画面が見えなくなりました。

私が医学部を卒業する1年前、私の母が胃がんで亡くなりました。発見されたときには手遅れ状態でした。私は父と相談し、本人には告知しませんでしたが臨月を迎えた姉には病名を告げることにしました。娘として、もうすぐ母親になる身として、悔いの残らないように母とたくさんのことを話してほしかったからです。6年前、亡くなった父の遺品を一緒に整理をしていて姉がポツンと云いました。「あの時、どうして自分に本当の病名を教えたのか?辛くて母の顔をみることができなくて、病室にいけなかった。行っても長居ができなかった。もっと初孫を抱いて欲しかったし親子の話をもっとたくさんしたかったのに。」

そんなことを思い出して、また涙しました。

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