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肺がん検診

肺がん検診や胸部CT検査を受ける理由で一番多いのが「タバコを吸っているから」あるいは「周りでタバコを吸っている人がいるから」です。健診現場でも、医師や事業推進部門から「タバコを吸っている人には是非とも胸部CT検査を勧めてください」と云われます。

でも私は、肺がんをターゲットにする限りにおいては、タバコを吸っている人がわざわざ胸部CT検査を受けても無駄だと思います。たまたま検査したときに肺がんが見つかればいいですけど、何も異常がなかったとしても1ヶ月後のことはわからないわけです。タバコによって引き起こされる扁平上皮がんや小細胞がんは進行が早いので、年1回のCT検査では間に合わないかもしれません。現時点まで問題なかったということを確認するだけのために受けるにはちょっと高すぎる検査のような気がします。

以前、生活習慣病指導専門職セミナーで、国立がんセンターの先生のお話を聞きました。私が学生だった頃の常識は、肺がんの大部分は扁平上皮がんでした。だから「肺がん≒タバコ」でした。でも今は肺がんの70%は腺がんなんだそうです。腺がんの特徴は、タバコに関係なく、肺の末梢にできやすいので症状(痰や咳)に乏しく、そのかわり進行が遅いということです。なぜか先進国に多いのですが、今のところ、なぜ腺がんが先進国に多いのか確定的なことはわかっていません。扁平上皮がんが減ったのではなく(でも禁煙の風潮でこれから減ってくると思います)、腺がんだけが急増したために肺がんの死亡率が増えてきたそうです。ですから、腺がんの早期発見のためには年1回のCT検査は確かに意義が大きいと思います。

ということは、胸部CT検査などの肺がん検診は、タバコを吸う人ではなく、タバコを吸わない人にこそ定期的に受けて欲しい検査だと云うことになります。

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