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あなたは病人ですか?

ある医学系の雑誌(MMJ)に柘植あづみ先生(明治学院大学)の連載コラムがあります。今回号に「ご自分を病人だと思いますか」-病人イメージと自己像-という記事がありまして、興味深く読ませてもらいました。

消化器の病棟に入院中の「患者さん」の60%は自分を「病人だとは思わない」と答えており、「半分(ときどき)思う」の20%を除くと、「思う」は20%しかいなかった、というアンケート結果でした。病気で入院しておきながら、「自分は病人じゃない」はないだろ!と思うかもしれませんが、胆石は手術すれば治るから病人ではないとか、病人というのは寝たきりのイメージがあって、あるいは糖尿病のように一生治療を受けるのが病人であって、自分はそれに当てはまらないから病人じゃない、とかいうのがその理由だそうです。面白い理論だと思いました。確かにこれを医療現場では「病識がない」といって看護師さんの溜息の元になります。でも、どうしても自分を病人とは認めたくないプライドが人間にはあるのだということを物語っています。病人は「社会の役に立たない存在」というイメージがあるからだそうです。

実は、私は、このアンケートの結果が意外でした。狭心症や心筋梗塞のために緊急入院し、緊急のカテーテル治療やバイパス手術を受けて一命を取り止めた患者さんを何人も知っています。その中には退院後も毎日恐る恐るの人生を送っている人がいます。せっかく元気になったのだからもっとやりたいことを楽しみましょうよ!と声をかけてもなかなか病人の殻から抜け出せない人たちが多い、という印象が私には根強いのです。健診現場でも、病気なのに病人ではないと言い張る人より、大した異常もないのに自分は病人だ!と悲観している人の方がはるかに多い印象があります。

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