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日頃は高くないんです(その1)

「高血圧です。専門医で治療を受けてください。」・・・健診結果報告書とともに紹介状が送られてきました。でも、あなたはその結果がすごく不満です。

「日頃は高くないんです。健診の時だけ高くなるんです。機械がおかしいんじゃないですか?」「変だ。こないだ温泉センターで測ったら普通だったのに!」・・・健診以外で測ったら問題ないから自分は高血圧ではない!と主張する人がいます。あるいは、前日がちょうど宴会だったとか、2~3日前まで旅行していたとか、健診の前夜に良く眠れなかったとか、たまたま高かった理由付けを必死に考える人もいます。

でも、諦めてください。高血圧は高血圧です。血圧なんてすぐに変動します。測定した時に基準値より高ければ「高血圧」と云いますし、そんな高値の状態が病院や健診現場で少なくとも2~3回以上認められる場合を「高血圧症」ということになっているのです。日頃は高くないのに健診や病院などで測った時だけ高い高血圧症を「白衣高血圧症」と呼んで区別しています。

「白衣高血圧症」は、脳卒中の発症率という点では正常者とあまり変わりなく、一般的には内服治療の対象にならないことが多いのですが、極端に血圧差がある人を除けば、本当の白衣高血圧かどうかは判定が難しいのも事実です。また、標的臓器の障害や心臓の微細血管への影響などがあると云われており、決して無害ではないことも覚えておいてください。

ちなみに、タバコ一服後に血圧を測れば簡単に10~20mmHgくらいは上昇します。待ち時間が手持ちぶさたでもちょっと我慢しておいた方が無難です。

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