現場検証
昨年秋、交差点でバイクと接触事故を起こしてしまいました。幸いバイクの運転手さんのとっさの反応が良かったのでお互いに大きなケガやキズになりませんでしたが、急停車時に首と背中を痛めた相手の治療のため、物損事故から人身事故扱いに変更になりました。そのため、正式な現場検証は事故から約1ヶ月後に行われました。約束の時間に現れた担当警察官は、早速手際よく尋問と検証を始めました。
「対向車線に入るためにハンドルを切った地点はどこですか?」「ごく普通に右折車線から徐行して切りました」「だからどこですか?」「良く覚えていませんがたぶんこの辺です」「たぶんではなくて、ここ?ここでいいですか?」彼は、指し棒をかざしながらワンポイントを求めてきます。「ここでいいですね。でも、ここだとするとかなり膨らんで交差点に入り込んだことになりますね」チョークで印を付けながら一人で納得している様子です。普通に入ったんだから、膨らんで入ってないんだからその点間違えてるんじゃ?と思いましたが、大勢に影響はないので黙っておきました。「バイクが走ってきているのに気づいたのはどこですか?」「急ブレーキの音がしたときです」「では急ブレーキの音に気づいたとき運転中のあなたは道路のどの辺にいましたか?」「わかりません。そこまで冷静なら事故起こしません」私の皮肉など全く無視して「思い出してください」「じゃあ、ここでいいです」「ここですね?では、写真を撮りますのでここを指さしてください」・・・・。バイクの運転手さんにも似たような検証が続きました。お互いに諦め顔でそろって道路の真ん中で記念撮影をしました。
確かに調書は曖昧にかけませんから彼の云うことは良くわかります。真実はひとつでしょう。でも、1ヶ月も前の予期せぬ事故の状況を事故が起きる前から横で見ていたかのように覚えていることの方が不思議でしょう、と思いながら、その後のお小言までありがたくいただきました。最後に「それじゃあ、確認します。仕事に向かう途中、職場の近くの交差点で・・」「いえ。向かう途中じゃなくて帰る途中です」「え?帰る途中?・・・」彼の口が一瞬止まりました。「ま、いいか」・・・おいおい。そこはそれでいいのかい?
なんか急に思い出したので書いてみましたが、その時の彼の顔を思い出したら可笑しくなりました。みんなそれなりに仕事は大変ですね。
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