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ER最前線(前編)

あなたは、夜中に何となく胸が苦しくなって目を覚ましました。朝まで待てるかなとも思うけれど、何か尋常じゃない感じがするので意を決して救急病院を受診しました。受付を済ませるとそう長く待たずに救急外来の診察室に呼び入れられ心電図をとられました。その直後から急に周りが慌ただしくなりました。青い術衣に長白衣を羽織った若い医者や看護師らしい女性がバタバタとやってきて、おもむろに聴診器を当ててきました。まだ胸は痛いですか?10分のいくつくらいの痛さですか?などと聞かれているうちに、最初に診てくれた医者はどこかにいなくなっていました。

「急性心筋梗塞の可能性があります。とても重症なので、いますぐ集中治療室に入院が必要です。しばらくは絶対安静になります。ご家族に連絡を取りますから電話番号を教えてください。場合によっては緊急手術も必要かもしれません・・・。」矢継ぎ早に早口な説明があったかと思ったら、いつのまにか集中治療室に運び上げられました。「え、入院?でも準備なんか何もしてないし、そんなに我慢できないほどでもないし、この若い医者は一体何を云ってるの?」混乱する頭の中で、ふと気づくと目の前には何人もの有象無象の顔が集まってこっちを見ています。次の瞬間、多くの手があちこちから伸びてきて、まるで追い剥ぎに遭ったかのように、服を剥ぎ取られ下着を奪われ、一瞬にして丸裸にされました。「何?何?何?」考える余裕はありません。また違う手があちこちから伸びてきます。左手も右手も下手をすると足からも首からも、とにかくあちこちで断りもなく(一応、断っているかな)針が刺され始め、さらに恥ずかしいところに何か太い管が入れられました。

とんでもないところに来たぞ!これからどうなるの?血の気が引いていくのがわかります。

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