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清潔病

コンビニでサンドイッチを買うと決まってウエットティッシュが入ってきます。今やどの店でも必要の有無を聞くこともなく普通に入れてくれます。

私は気づいたときにはできるだけ返しています。どうせ使わないからです。最近の一般の方の清潔病はちょっと目に余る気がします。子供達がわざわざ薬用石鹸で手を洗わされることにすら閉口しています。医療現場では、抵抗力の落ちた患者さんを相手にしますし、最大のバリアである皮膚の向こう側に触れる(手術や注射など)のでかなり強い消毒方法を使いますが、それと同じ消毒方法を一般社会の人がする意味などほとんどないと思います。なぜなら皮膚があるからです。皮膚についたバイ菌を皮膚から落とせば良いだけですから、普通の石鹸で十分ですし、流水で洗うだけでもOKかもしれません。

ウエットティッシュの袋には、[成分:水、塩化ベンザルコニウム、塩化セトリモニウム、メチルパラベン]と表記してありました。それなりに立派な消毒剤です。どうして、手に付いた(付いてない可能性の方が高い)バイ菌を殺すほどの強いクスリを皮膚に掛ける必要があるのでしょう。その殺菌剤は分子量が小さければ下手をすると簡単に皮膚を通して体内にも滑り込みます。菌を殺せるのだから人間の組織にもダメージを与えます。皮膚のバリアさえ抜ければ無防備です。菌やウイルスにも無防備ですが毒物(クスリ)にも無防備です。

人間の体は外敵から自分を守るために免疫力・抵抗力を発達させました。ところが、異常なまでの殺菌習慣の徹底でその機能を使うことがなくなり、免疫細胞が暴動を起こした結果が、アトピー性皮膚炎や花粉症の増加、がんの増加なのだと、安保徹先生はとても懸念しています<免疫学問答(安保徹・無能唱元)河出書房新社http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309408170>。

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