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運動療法は16週間

「運動療法で十分な効果を得るには、8週間では短く、16週間継続する必要がある。」

昨年の日本動脈硬化学会で、東京慈恵医大で行った研究の報告がありました。評価の指標になったのは、ここ数年一気に脚光を浴びるようになった「アディポネクチン」というホルモンです。アディポネクチンは脂肪細胞の中から分泌されるホルモン(アディポサイトカイン)のひとつで、善玉ホルモンの代表です。動脈硬化を抑制しインスリン感受性を高める作用があります。脂肪細胞は本当は動脈硬化を予防するために存在するといっても過言ではありません。この脂肪細胞が肥大化すると、アディポネクチンは本来の作用を十分出来なくなり、結果として動脈硬化を進行させることになるわけです。アディポネクチンは運動不足で低下し、喫煙で低下し、食べすぎで低下し、ストレスで低下します。そしてその逆になると増加します。ですから、アディポネクチンの量は動脈硬化予防の最高の指標になります。

報告は、1回60分間の有酸素運動を月8回のペースで行った場合、8週目ではまだアディポネクチンに変化が見られないで16週目に有意に増加したというもので、運動療法の効果を見るためには従来考えられてきたよりも長い時間が必要である可能性を示しています。もっとも、月8回(週2回平均)の運動が月12回だったらもっと短くて効果がでるのかもしれませんし、1回90分間だとどうなるのだろうか?という疑問は湧いてきます。ただ、いずれにせよ16週間目に効果が出たら止めていいわけではありません。ですから、いつ頃から効果がでるということよりもずっと続けられる運動のあり方を探すことが大切ではないかと思います。

自分のアディポネクチン値を知りたいと思う人は多いでしょう。でも、まだちょっとだけ高価な検査ではあります。

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