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酒と死亡リスク

飲酒習慣と死亡リスクの関連についての疫学論文がアメリカから出ました( Alcoholism:Clinical and Experimental Research 2008;32) 。これまでの報告と違い、週1回7杯の酒を飲む人と毎日1杯ずつ飲む人をきちんと区別して検討した点が論文の売りらしいです。

「1回に飲む酒の量が多いほど心血管系の病気による死亡率が高くなり、また男性のがん死亡率と女性の全死亡率が高くなる」そうですが、その一方で「飲酒頻度が多い人の方が、たまにしか飲まない人より心血管系の病気で死ぬ率が20%も低かった」というおもしろい結果もでていました。もちろん、「適量の酒は身体にいい」ということを裏付けている話であって、私のように「毎日のように大量に飲む」酒は論外だということは分かっています。

先日、「夕食と晩酌を済ませた後に、『もう夕飯を食ったっけ?』とわたしが2度も続けて尋ねた!」と妻が心配していました。たしかに、酒が痴呆を助長するというデータはよく見かけます。また、痴呆に動脈硬化の因子も十分影響していることは容易に推測できます。100%毒物のタバコに比べれば、まだ擁護される要素を持っている酒ですが、結局「適量」は生殺し(http://satoritorinita.cocolog-nifty.com/satoritorinita/2008/02/post_2da6.html)ですから、たとえ「百薬の長」だと云われても、毎日少量飲む方が長生きすると云われても、やっぱり飲まないなら飲まなくてもいいものなんだと云いきっていい気がします。酒だけ特別扱いする意味はたぶん何もないのだと思います。・・・やはり書きたくない事実なのでどうも切れ味が悪い。

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