インスリン抵抗性
血糖のコントロールをするホルモンの中にインスリンがあります。インスリンがなかったら食事する度に血糖が1000~2000mg/dl以上跳ね上がるかもしれません。そうならないのは血糖を速やかに肝臓や筋肉に引っ張り込む仕事をしているからです。一方、夜中に何も食べなくても低血糖にならないのは、肝臓や筋肉から糖を作らせて血中に総動員させる仕事もしているからです。
このインスリンの血中濃度に見合ったほど作用効果が得られない状態を「インスリン抵抗性」と云います。インスリンの指令に肝臓や筋が応答することを「インスリン感受性」と云いますので、「過剰のインスリンがでているのに肝臓や筋のインスリン感受性が低下している状態」と言い換えることもできます。
インスリン抵抗性がどうして起きるのか?単純に云えば、太りすぎと運動不足などでインスリンの働きを邪魔する物質が増えたり、インスリンの指令を受け取る部分(受容体)の数や機能が低下したりするためです。昨日書いたアディポネクチンはインスリン感受性を高めるホルモンの代表ですが肥満によってアディポネクチンは簡単に減少します。代わりにインスリンの働きを落とすホルモンはどんどん増えてくるのです。肝臓や筋肉の中に脂肪が溜まるとインスリンの指令を伝達できません。運動不足は、筋肉内の血流を低下させ酸素不足を招きます。
今日の話はちょっと専門的でしたが、とてもデリケートな調整をしているホルモンが、食べ過ぎと運動不足のために、準備していた仕事をまともにできなくなっているのが現代であるということを理解してください。ことは本当に深刻です。
(参考)http://satoritorinita.cocolog-nifty.com/satoritorinita/2008/02/post_786a.html
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