寝ない子は太る(アメリカ編)
アメリカ(ボルティモア)から、「短い睡眠時間が小児の過体重または肥満のリスクを高める」という論文が報告されました(Obesity 2008;16:265)。さらにその報告によると「1時間睡眠時間が増えるごとに肥満リスクが9%低下する」そうです。
以前、富山スタディの話題を書きました(「寝ない子は太る」(2008.1.6) http://satoritorinita.cocolog-nifty.com/satoritorinita/2008/01/post_5d0d.html )。人種が違っても日本のそれと同じような結果が出たことにとても興味があります。子どもが寝ない(寝させない)のは、現代の万国共通の問題点なのだということも分かりました。たしかに良く眠るだけで小児の過体重や肥満が予防できるならこんな安上がりな方法はありませんから有り難いことです。ちなみに、わたしが子どもの頃、夜9時以降の世界を知りませんでした(土曜日以外はTVも9時以降に見させてもらえませんでした)が、わたしは超肥満児(昔は健康優良児扱いでしたが)でした。最近旬のデブタレの皆さんが、「売れてきて忙しくなると太る」と口を揃えて同じ事をいうのが面白いと思います。家に居て暇だと、することがないから寝てばかりいるけど、起きて活動しているとずっと何か食っている、というのです。
子どもの場合は、「成長する(育つ)」と「肥満体になる(太る)」の区別をきちんとつけないと取り返しがつかなくなる危険性がありますので、ご注意ください。
今のところ、睡眠時間の研究ばかりのようですが、睡眠の質はどうなのでしょう。子ども達も大人と同じように睡眠の質が落ちて病んでいるのだとしたら、その方がはるかに問題かもしれません。
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