カルシウムと脳卒中
先日、「カルシウムを乳製品で多くとる人ほど脳卒中になりにくい」という厚労省班研究の報告が発表されました(http://mainichi.jp/select/science/news/20080729k0000e040069000c.html)。
もともと、牛乳の飲み過ぎが身体を蝕むという理屈の方が納得できるわたし(http://satoritorinita.cocolog-nifty.com/satoritorinita/2008/02/post_36d0.html)にとっては、この情報で無条件に世間の大人たちが牛乳を飲み過ぎるようになり、こどもたちが飲みたくない牛乳を無理矢理飲まされるようになるのではないかと、とても危惧しています。動物の危機管理能力は、体内に間違って入った毒物を吐き出すか下痢で出すように機能しています。牛乳不耐症というのもまさしくこの作用です。日本人に牛乳不耐症が多いのもうなずけます。日本の太古に牛乳を飲む文化はなかったはずですから。だから、そんな牛乳不耐症の人に対して、「身体に良いものだから」と云いながら牛乳を飲みやすく調理加工して無理矢理飲ませる意味が本当にあるとはどうしても思えません。
記事によれば、1日に牛乳130ccかスライスチーズ1~1.5枚で効果がある、というのだからこの程度の量にしておいてくれるなら何も文句はありません。でも、「乳製品のカルシウムは多ければ多いほど効果があった」と書いてあるわけで、真面目な日本人は、偏食になるくらいの勢いで乳製品を摂ろうとするのではないかと心配です。この記事の最後に「乳製品の飽和脂肪酸が心疾患の罹患率を高める・・・」と書かれています。脳梗塞にならないけど心筋梗塞や骨粗鬆症やアトピーやになるのなら、やはり本末転倒というものではないでしょうか。
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