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観戦百景

その小柄なお爺さんは、鮮やかなトリニータ青のレプリカ・ユニフォームを着ていました。身体の割にちょっと大きすぎるユニの背中には、きちんとサポーターナンバー「12」が輝いていました。おぼつかない足取りで、一段一段確認しながら観客席の階段を下りてきました。その左手には一段後ろを付いてくる奥さんらしい老婦人の手がしっかりと握られていました。大分トリニータ(J1)のホーム、九石ドームのスタンドでは、こんな老夫婦の姿がたくさんあります。たまたまそこにサッカー場があったのではありません。この日に夫婦で「サッカーを観にきている」のです。夫はしっかりと妻をエスコートし、妻は長年の伴侶とのデートの時間に浮き浮きさせながらも夫の足元を気遣っている。そんな夫婦の絆の強さをしっかりつないだ手が物語っています。「かっこいいなあ」といつも感動しています。

後ろの席から選手や審判にヤジが飛びます。試合の間中怒鳴っている人もいます。周囲に一瞬にしてピリピリした空気が流れます。「今日はちょっとハズレの席に座っちゃったな」と思います。彼らはわざわざ金を払ってきてあれで本当にストレス発散できているんだろうか?大声を上げて発散しているように見えて、ずっとイライラして、ずっと血圧を上げているのじゃないかしら?ちょっと心配になったりします。「うるせえぞ!黙れ!」と怒鳴り返す輩がいたら、そのまま喧嘩になるものなのですが、みんな聞き耳を立てながらも無視して自分の世界にいます。そんな観客の雰囲気もまた好きです。

スポーツ観戦は現場が面白い。東京に住んでいた頃、西武球場に通いながら思っていたことですが、大分のこのスタジアムの住人たちを見るに付け、試合以上に、観客の人間像を見るのもまたとても面白い!

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