魂のエネルギー
昨日の早朝、わたしたちの家族だった13歳11ヶ月の老犬が、神に召されました。私たちに別れる覚悟が出来るまで待ってくれた一週間なのか、もうしばらく生きていたいと本人が願った一週間だったのか。
最後の2日間、腫瘍が肺と胃を圧迫した状態は想像を絶する辛さだったと思います。目を閉じることなく喘ぎ続ける姿は、見ているだけで涙が溢れてきました。神様、こんなに辛い状態をいつまで続けさせるのですか?こんなに頑張らないと逝かせてもらえないのですか?背中をさすってあげながらずっと念じていました。でも、彼の心臓はとても屈強でした。さすがに亡くなる数時間前からは不整脈がでてきましたが、結局肺が音を上げて呼吸が止まるまで、心臓はきちんと拍動していました。
何もないところから何かが生まれ出ることも奇跡に近いことだと思いますが、きちんと機能している臓器が順番に停止していきながら、最後に魂が身体から抜け出てしまう瞬間には、とてつもなく大きなエネルギーを必要とするのだなあと思いました。
喘ぎ苦しむ姿をじっと眺めながら「神様、早く楽にしてあげて」と祈るような気持ちでした。でも、魂が完全に飛び出てしまって「存在」がなくなったら、みるみるさびしくなっていきました。残る者の心は、本当にわがままなものだと思います。
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