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化粧

病院を受診するときにしっかりと化粧をしてくる女性がいます。これでは診察の基本になる大事な「顔色」を確認することができません。頑丈なボディースーツで身を包んでいる女性もいます。隙間から聴診器を入れたって何もわかりません。

「一体、受診することを何だと思ってるのかしら!」・・・昔、出向した先の公立病院の婦長さん(現在で云えば師長さん)がとても憤慨していたのを覚えています。

健診では、化粧している女性は少なくありません。宿泊ドックの2日目でもギッチリとメイクしてくる女性もいます。眼瞼結膜・眼球結膜を診察をするだけで指にたっぷり化粧品がくっついてきます。ただ、健診は病院ではないので、その気持ちがわからないでもないなとも思います。スッピンでも人前で平気でいられるのは「若さ」に他ならず、化粧は年齢が高くなるほど濃厚完璧になっていきます。「スッピンの顔で人前に立つなど、裸で街を歩いているようなモノ。そんなことするくらいなら来ない方がまし!」・・・ある女性に、そう云われたことがありました。

師長が若い看護師さんを叱っている光景をみました。「あなたまさか化粧していないんじゃない?そんなだらしない姿で患者さんと接するなんて、みっともない!」・・・社会人の身だしなみとして、人前ではきちんと化粧するのが常識なのかもしれないけれど、一番素肌がきれいな世代のお嬢さんが、一番きれいな姿で接するのが患者さんには一番嬉しいのじゃないか?と思いながら眺めていました。一方で、診察室に入ってきた80歳を越えた女性の唇に艶やかな赤いルージュがしっかりと引かれているのをみたとき、「化粧」の意味がわかった気がしました。そのルージュ1本が「女性」を保ち、それでアンチエイジングが成立するのだということも知りました。

いずれにしても顔にシミだらけでも平気でいる中年オヤジの私には到底理解できない領域のような気がします。

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