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アタマの理想とカラダの理想のハザマで

今日も今日とて、みんなでメタボとの戦いです。

なぜ脂肪は思うほど簡単になくなっていかないのでしょうか?考えてみてください。「理想」とは何か?「余裕」とは何か?

アタマが考える「理想」とは、余分なエネルギーをできるだけ細胞から取り除いて身体の中の倉庫を空にすることです。いざとなったらいつでも入れられるスペースが空いていることが「余裕」です。一方、カラダが考える「理想」は、できるだけたくさんのエネルギーで細胞が充満されている状態です。いざとなったら何も食べなくても耐えていけるだけの在庫が倉庫に満たされていることこそが「余裕」です。つまり、アタマとカラダは全く逆の状態を理想だと考えているわけです。一人の個体が、いつもそんな二重支配状態にあるのだから、ことはそう簡単ではありません。

では、昔はどうだったのか。昔は、ほとんど飢餓状態の中で、アタマもカラダも、貯められるときにできるだけ貯めておくのが「理想」であり「余裕」だという点で、いつも一致していました。アタマの方は現代社会の抱える飽食の状態の危機感をきちんと察知し、「これじゃイカン」と真面目に反省しているのですが、カラダは昔の飢餓状態のときの記憶が細胞内に脈々と生きているので今でも当時の危機的状態に脅えています。急に天変地異に陥って、あるいは山で遭難したら、どうしようか。いつもそんなことを考えているのです。

そんな矛盾の大きなハコを抱えて途方にくれている皆様。とても大変ですが、アタマとカラダの両方に納得いかせるのは無理です。カラダに気付かれないように、そっと頑張ってください。

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