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「情けは人のためならず」

先日ある雑誌を読んでいて、国語学者の金田一秀穂先生のコラムがありました。

「残業をしていたら、『情けは人のためならず!』といって手伝ってくれる人とさっさと帰ってしまう人がいるのはなぜ?」・・・わたしは一瞬何のことか理解できませんでした。「情けをかけるのは、人のためではなく自分のため(自分の力)になる」という意味で手伝う人と、「情けをかけるとその人を甘やかすことになって結局その人のためにならない」から放ったらかして帰る人がいる。このことばの意味の正解は、前者。まあご多分に漏れずわたしも後者の意味で覚えていました。金田一先生は、その誤解云々を論じているのではなく、自分のやっていることに意味のないことなどありえず、存在が無意味などということはありえないのだということを書いていました。

「自分たちだけがどうしてこんなに朝早くから夜遅くまで病院のために働かなきゃいけないの?」と不満を漏らした看護師さんに、わたしの恩師H先生はいつも口癖のようにこう云っていました。「この努力は病院のためにするのではなく、自分のためにするのだよ。自分の力になり、将来必ず自分の財産になっているはず。その自分のための努力が結果として病院の成果になっているだけで、決して病院の犠牲になっていると考えてはいけないよ。」・・・このコラムを読みながら、そんな光景をふと思い出しました。

「前向きに生きる」(2008.5.28) 

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