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中性脂肪の正体

先日、医療雑誌に「非空腹時のトリグリセライド(中性脂肪)高値の人は脳卒中を起すリスクが上昇する」という記事が載っていました(JAMA 2008;300)。

トリグリセライド(TG)値、あるいは中性脂肪値が高くて悩んでいる人はとても多いはずです。太っている人だけでなく一見やせている人の中にも高い人はたくさんいます。ところで、この「中性脂肪」とは、一体どこにある何のことだかわかっていますか?中性脂肪とは、すなわち「脂」です。でも、お腹に付いた皮下脂肪や内臓脂肪などのことではありません。活動エネルギーとして血液の中に溶け出している脂です。体内に蓄えた脂肪から肝臓で分解されて血液中に出ています。ものを食べたあとにも食事から吸収したエネルギーがたくさん血液中を回りますから食後は高値になりますが、食後すぐに使わなければ脂肪細胞にして体内に蓄積させて血中から消えていくわけです。

トリグリセライド(中性脂肪)値が高いということは、使うために血液中に流したエネルギーが使われずに余っているということです。使う量が作る量よりはるかに少ないということに過ぎません。ですから減らすのは割合簡単です。なのに減らないのですから、使う量と作る量の差がどれだけ大きいか想像できます。中性脂肪がいつも血液中に溢れていると、一緒に回っている善玉コレステロールが使える形になれませんし、悪玉コレステロールが超悪玉に変わります。結果として動脈硬化を進めますし、直接急性膵炎を起す危険性を増すことにもなります。

普通は、食事の影響を除けるために空腹時に採血します。食べたらすぐに高値になるからです。でも、現代人の多くは空腹時がほとんどありません。冒頭の論文は、食事を取った後の中性脂肪値でもそれが異常に高い人は脳卒中になりやすい、と云っているのです。健全な代謝をしている人が食後でもあまり高くならず、いつも高い人がさらに高くなって減らないのは容易に想像できます。

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