他人(ひと)を喜ばせる仕事
何を悩んでいたところで、何をあがいていたところで、かまうことなく粛々と新年は明けました。素晴らしいことだと思います。
昨日の大晦日の夜、テレビを見ながら、「他人を喜ばせる仕事」について考えました。
「医療は、究極のサービス業だと思います。」「おれはそうは思わないな!」・・・遠い昔、ある地方の公立病院に出向していたとき、副院長と鍋をつつきながら激論を交わしたことを思い出しました。「医療=サービス業」・・・それは医者としてのわたしを動かしてきた確固たる信念です。
医者の仕事とはなんだろうかと自分に問いかけると、わたしの答は割と簡単に出てきます。それは、「他人を喜ばせること」・・・生きていて良かった、あなたと出会って良かった、そう思っていただけるように仕事をするのが医者の仕事、きっとそう答えます。わたしたちは他人を喜ばせる仕事をして高いお金をいただいています。役者さんやお笑いの人たち、あるいは床屋さんや郵便屋さんもみんなそうだと思いますが、それが笑わせることであれ感動させることであれ、「他人を喜ばせる」ということがどれだけ難しいことか、もしかしたら医者がそのことを一番分かっていないのではないかと思うことがあります。そのことにずっと悩みもがきながら生きてきました。そのために勉強し、研修し、話し合い、工夫し、怒られ、落胆し、喜び、大いに泣きました。
いつまで医者をしているかわかりませんが、良い人生の選択だったと思っています。さあ今年はどんな形で喜んでもらえる仕事ができるでしょうか。楽しみです。
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