ジャマイカ精神
「巨人性うつと阪神性不安」(石蔵文信著)は、文章がとても面白い。巨人ファンと阪神ファンのファン心理の特徴をうまく捉えて、「あるあるあるある」と机を叩きそうなエピソードのまぶし方が絶妙で、さらに関西人特有の軽いタッチの割り切り方が心地よいのです。わたしもこんな文章を書いてみたいな、と思うのです(内容よりも文面に憧れる、って医者としてどうよ?)。是非とも、うつで悩んでいる皆さんやパニック障害・不安神経症で通院している方は読んでみてください。「そうそう!わかる!」と妙に元気良く相づちを打てると思います。
ご多分に漏れず、わたしは典型的な「巨人型うつ」パターンです。巨人には何の興味もないのですが・・・。ちゃんとできて当たり前。成功はしたけどちょっと気になる部分があると何故そうなったかを解決させないと落ち着きません。その一方で、「阪神性不安」=ガスの元栓は切ったかな、電気は切ったかな、待ち合わせの時間は間違いなかったかな・・・まさしく「強迫性障害」と「心配性」のちょうど境目あたりで生きています。
そんな本の最終章(9回:野球のイニングのように9章に分けられています。延長戦は想定されていないようです)に「ジャマイカ精神で行こう!」という文章がありました。ジャマイカ人のようにのんびりと?・・・わたしも石蔵先生と同じことを発想しました。でもそうじゃなくて、あまり几帳面に構えすぎず、あまり不安になりすぎず、「じゃ、まー、いいか」と少し肩の力を抜きましょう!というのです。・・・「どっかで使えるぞ、このオヤジギャグ的発想!」ということで、とりあえずここにメモをしておきました。
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