認知症になりにくい人
ある医学誌(Neurology 2009;72)に「社交的でストレスを受けにくい人は認知症になりにくい」という報告がありました。以前から、神経質・几帳面な人は呆けやすく、社交的・外向的な生活をしている人は呆けにくい、というのは云われてきていましたので、これを実証した論文のように思われます。
「外向的」「精神的に穏やか」は認知症発症リスクを下げる因子、「内向的・社会的孤立」「神経質」はリスクを上げる因子だそうです。「外向的だが神経質」は「外向的で穏やか」の2倍のリスク、あるいは「内向的でも穏やかな人」はリスクが下がるのだとか。だから、ストレスの多い現代社会ではいつも冷静さを保ち感情を安定させましょう、日頃から社交的な生活を送り楽観的になりましょう、と云うのです。
「手足が短いと認知症リスクが高い」という論文が出たこともあります。「友人が多いと血圧が下がる」という論文もありました。
以前も書いたことがありますが、こういうのは結果として知ったところでどうしろと云うのでしょうね。人付き合いが苦手な人にとっては「社交的な生活」を意識するのは本当にストレスです。こころが休まりません。神経質・悲観的な性格をもっとずぼらにして楽観的にさせようと頑張ったところで、そう180度変わるとは思えません。まさしく認知症第一候補のような性格のわたしにとって、それはとても残念な結果を教えてもらったにすぎません。変えられない自分が不甲斐なくて、「いらん世話じゃ!」とちょっと毒づいてみたくなりました。
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