食べ物は生き物、生き物は命
標準的な「医者の常識」で生きていたわたしが、食に疑問を抱き始めたのは10年くらい前のことです。常識や定説には必ず逆説があり、そちらの方が納得がいくことも少なくないことを知りました。
西日本新聞に連載されて、本としても発行されている「食卓の向こう側」という特集があります。2003.12.17に<プロローグ こんな日常どう思いますか?>という問いかけから始まったこの連載も昨年12月には第12部に突入しています(まだ続いていることに感動です)。わたしは、数年前に職場のスタッフに借りて初めて読みました。食に対する取材陣の熱い想いがひしひしと伝わってきます。かなりのことは知っていたつもりのわたしですら耳を疑いショックを受けた内容はいくつもありましたが、それでも、この現実を肯定できる自分の感性に安堵しました。
最近の食は「呆食」=好きなものだけを食べているバカ/家庭の食卓はファミレスではない/お母さんが食べるものでオッパイの味は変わる/無くなってしまった旬を取り戻せ/米食・牛乳=できあがった固定観念はなかなか変えられない/「食事はただ肉体に栄養を補給するだけではなく、心を育てる糧でなければならない(道元)」・・・講演に使った哲学的な語録は数知れません。中でも一番好きだったことばが「食べ物は生き物、生き物は命」!生きてないものばかりを選んで口にしている現代人に生きている細胞ができるはずがありません。成分表の添付された「工業製品」を食べても命のエネルギーを吹き込めるはずがありません。ちょっと過激ですが、そんな当たり前のことを皆が忘れていることに強い危機感を感じる者のひとりです。
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