健康補助食品
サプリメントに関わる検討が最近医学界でもやっとなされ始めてきました。偏見をもっている医者もまだまだ多いですが、利用者が想像以上に多くなっている現在、それを無視できない状況ですし、その知識がないと患者さんの質問や相談にものれなくなっていくことになります。
サプリメントは「健康補助食品」という括りですが、疫学調査の結果、最近の中高年のサプリメント利用者はそれを「補う」目的ではなく、「病気の予防や改善」の目的で使っているのだといいます。ですから、昔のようにサプリといえば「ビタミン剤」「滋養強壮」と思われていた時代とはまったく趣きを異にしているわけで、たしかにグルコサミン・ヒアルロンサンと関節痛、アントシアニン(ブルーベリー)と目の健康など、特定の目的に飲んでいる人が多いようにわたしも感じています。
利用者が単なる栄養補充ではなくて病気の改善(というより本人たちは「治療」として)のためにサプリメントを利用しているにも関わらず、大部分の人がそれを医者に申告していないという事実は以前にもここで書いたことがありますが、今回、日本病態栄養学会とやらのシンポジウムで愛媛大学から報告されました。「糖尿病患者の約40%が健康食品を摂取しているにもかかわらず、主治医に報告している患者は20%に満たない」というアンケート結果の報告です。患者心理として、「できたら薬を減らしたい。でも、先生に云うと止めろといわれそうだから」とか「薬じゃないからいちいち話す必要はないと思うから」とかなのでしょうか。
これからは、医療者側から「カラダに良いもの、飲んでませんか?」と聞いてあげて、きちんとアドバイスしてあげるのがエチケットなのかもしれません。
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