募金
拡張型心筋症の青年が海外で心臓移植を受けるため、ボランティア募金を行っていました。これに似た募金は全国で前から繰り広げられています。プロサッカーチームのサポーターをしていると、最近は良くこういう話を聞きます。
拡張型心筋症というのは、心臓の筋肉が徐々にその力を失い動悸・息切れなどを起し始める難病で、最近は内服薬で正常機能近くに回復できる人も少なくありませんが、やはり最終的に動けなくなって苦しみながら亡くなる人が多い、とてもミゼラブルな病気です。ただ、ここに「心臓移植」という選択肢が出てきました。心臓移植が成功すれば再び元気な人生を送れる可能性があります。本当にそれは、画期的な朗報です。でもその一方で、その選択肢ができたがために返って多くの人が悩み苦しむことになったのかもしれません。わたしは生命の尊厳をあまり冒したくないと思う医療人の一人です。当事者ではないからあまり軽はずみなことは書けませんが、できる限り宿命を大事に受け入れたいとも思います。
過激なことを書きましたが、可能な限り可能性にかけることはそれで良いと思います。でも、国内でなぜ心臓移植ができないのかというと、多くの日本人が「臓器提供意思表示カード」にきちんと○印をつけていないからだと聞きました。「ある難病青年がいるからみんなで助けよう!」との呼びかけには直ぐに同意するのに、自分(あるいは家族)が死んだときに「その臓器を提供するのはお断りだ!」というのは、どうしたものでしょうか?それが国民性だと云われればそれまでですが、ここのところがわたしにはどうしても受け入れられないのです。
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