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墓参り

彼岸の入りを前に、実家の近くの高台にあるわが家の墓に参ってきました。昨年は父の7回忌、一昨年は母の25回忌でしたので、今年は特に大きな法事の予定はありません。1月に伯父の葬儀の時にちょっと寄ってきて以来でしたので、小一時間かけて草むしりやら墓石磨きやら、めずらしくまともに墓掃除をしてきました。父と母の骨が埋められている赤土の上の草はなんとかきれいに抜くことができました。

うちの墓は、26年前に母が亡くなったときにわたしの名前で父が建てたもので、「吉相墓」というものらしい。吉相墓の何たるかをわたしはあまり詳しく知りません。7年前に父の骨を埋葬する時に墓石屋さんを呼んで大がかりな埋葬をしました。最近のお墓のように墓のウラに納骨スペースがあるのではなく、遺骨は土を掘ってそこに埋めます。長い歳月の間に骨は土へと帰りますと云われ、たしかに掘り起こしても母の骨らしい破片は見あたりませんでした。このとき、粛々と父の骨は土に帰っていきました。「当時は吉相墓がちょうどブームだったんですよね」と、墓石屋さんがちょっと自嘲気味に云いました。先祖との関わりや親子の関わりを大事にするという本来の考え方よりも、「先祖のたたり」とか占いとかのいかがわしい話題がマスコミを騒がせたために、「吉相墓」ということばにあまり良いイメージがないのかもしれません。

穏やかな春の日差しがふりそそいでいました。めずらしく風もなく静かな空気でした。残念ながらこの地にわたしたち夫婦の墓を建立してくれる子孫はいません。わたしの両親と一緒に生活したことのない妻が、自分が亡くなったときにできるなら南の海に散骨してほしいと云った、その気持ちはわからないでもありません。そんなことを思いながら、今年はいつもよりちょっと長めに手を合わせてきました。

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