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臓器移植(前編)

臓器移植法の改正案が国会に提出されそうです。今回の改正の目玉は、「ドナーの年齢制限撤廃」です。どんな小さな子どもでも、脳死と判断したら臓器移植の提供者になれることになります。もちろん意思表示ができないので「家族の同意」が絶対条件ではありますが、これはかなり厳しい葛藤を覚悟しなければなりません。夫婦で意見はきっと分かれるでしょう。

おとなでも基本は同じですが、子どもの死の判定の方がはるかにむずかしいはずです。もはや無理だろうと思われる状態から奇跡が起きる可能性は子どもの方がはるかに多く、それはちょうどグリーンサイドに外れて完全に止まってしまったゴルフボールが傾斜や風の影響でゆっくりと動き始めてとうとう勝手に転がってホールインするようなものです。先日そんな光景をテレビで観ましたから、実際にないわけではないことです。また、それが子どもだからこそ、まだまだこれから成長するはずだった罪もない自分の子どもの臓器が、脳死を認めたために無理矢理えぐり取られることになるのは、まるで自らが我が子を殺すような深い心のキズを家族が持ち続けるかもしれません。

その一方で、今その臓器をもらえたら元気に生き延びられる可能性のある命が待っています。待っている親の身としては、相手の親の気持ちはわかるものの、我が子にせっかくもらえそうな権利(臓器移植)を使えなかったら、これまた大きな後悔を残して生きていくことになります。「もう脳が死んでいるのなら、早くあきらめて臓器を提供してほしい」・・・阿修羅のような複雑な気持ちに悶々とするかもしれません。

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