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ひらめく

忌野清志郎が亡くなりました。58歳でした。わたしを今の職場に導いてくれた恩師も五十歳代半ばで亡くなりました。皆さんは、惜しい人を亡くしたと嘆き、さぞかし無念だっただろうと故人を語ります。

でもわたしはそうは思いません。彼らは、単にわたしたち凡人よりも人生サイクルがちょっと短かっただけだと思っています。脳腫瘍で亡くなったわたしの尊敬する恩師をみているとそう思わずにはおれませんでした。毎日数時間しか寝ず、いつも精力的に動き回っていると、新しいことが次々とひらめいてくるのだと云っていました。せっかくアイデアが次々と浮かんでくるのに寝ているなんてもったいない、とも云っていました。一日のうちのほとんどをボーっとして過ごしているわたしたちの何倍もの速さで生きていたのですから、早くこの世の卒業試験をクリアできても何ら不思議ではありません。

「ひらめく」ということ。クリエーターではないわたしには、あまり縁のないことばだと思っていました。それがどうも最近よく「ひらめく」ようになった気がします。このブログを書き始めたことも関係しているかもしれません。ネタをいつも無意識に探しているのでしょう。診察をしているとき、説明をしているとき、会議をしているとき、出張中の飛行機の中、ひらめきは突然やってきます(もしや、わたしの人生サイクルが急に加速を始めたのではないでしょうね)。

ただ、悲しいかな、忘れちゃう。刹那のひらめきは刹那に消えていく儚(はかな)いものなのです。ひらめいたものを忘れてしまい、「なんだったかなあ。すっごく素晴らしいことだったんだけどなあ!」なんて思ったことは数知れません。これは「歳」ですね。やはり先が短いということでしょうか。脳細胞が覚えられないので、ひらめいたらメモするようにしています。近くにある紙にとりあえず題名だけでも。・・・ただ、後でそれを見直しても、何のことだかさっぱり思い出せないことも少なくなかったりして・・・。

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