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さだまさし

わたしの尊敬する鎌田実先生のブログ「なげださない」の6月6日の記事にあった、さだまさしのシングルCD「私は犬になりたい490円」を買いました。本当に490円でした。

大学生のころ、さだまさしの歌が大好きでした。「現実味がなくて、女々しくて、ことば遊びばかりして歌を弄(もてあそ)んでいるようなやつなんか大嫌いだ!」と、吉田拓郎に傾倒していたクラブの先輩から云い放たれました。直線的な吉田拓郎や長渕剛も好きでしたが、さだまさしの、その女々しいくらいの繊細な表現力がもっと好きでした。今のように、CDやMDやipodやなどというものの時代ではなく、レコードプレーヤーも持たなかったので、カセットテープに録音したり音楽テープを買ったりしてアルバム全曲を聞いていました。失恋したときには、聞いていると涙がこぼれてくるので全部捨てようかと思いましたが、さだまさしとわたしの失恋は関係がないので、もったいないと思い、下宿の押入の隅に仕舞い込みました。

おとなになって、いつの間にかさだまさしを卒業しましたが、アルバムの中の数曲をいまだに口ずさむことがあります。あの繊細な詩からは想像できないくらいの彼の大雑把さと、わたしにないケセラセラの感じが、妙にわたしの興味をくすぐります。

「私は犬になりたい」を早速聴いてみたら、聴いたことのある曲でした。ソフトバンクのホワイト学割のCMソングとしてテレビで流れているからです。簡単にダウンロードできるのにわざわざCD買ったんですか?と云われました。買いましたよ。それが、何か?

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