うるさい
庭の草刈りをしていましたら、隣りの家から子犬の鳴き声が聞こえていました。ずっと鳴きやみません。すると、ご主人の声がします。「うるさい!」・・・それでも鳴きやみません。さらにもっと大きく鳴いています。「うるさいでしょ!!」・・・もっと大きな奥さんの苛立った声が聞こえてきました。
聞きながら、ほとんどうちの家と同じ光景だなと思いました。いつもは静かなのに散歩の準備を始めるとまったく聞く耳を持たずに大騒ぎで吠え続ける11歳のワンと、朝早くから起きろ起きろと鳴きながら大騒ぎする生後半年のワンとに、夫婦で何度も「うるさい!」と大声を出すのが日常でした。
わたしは、そんな光景が急に滑稽でみっともないと感じ始めて、意識して「うるさい」ということばをつかわないようにしました。「うるさい」は、自分の苛立ちをただ犬にぶつけているだけです。そしてそれに応じてくれないことにさらに腹を立てているだけです。大声を上げて怒っている姿が傍に聞こえるのは、そんな自分の苛立ちを皆に見せているだけのような気がしました。「怒ってもしょうがないから」と、吠えても無視することにしました。ワンたちは大騒ぎで吠え続けます。「うるさいでしょ!」妻の大声が聞こえます。そんな喧騒の中、ぐっとガマンを続けていたわたしですが、突然プチンと切れました。スリッパを投げつけ、首根っこを掴んでガンをつけます。一瞬静かになりました。が、またさっきより激しい大騒ぎが始まりました。・・・自己嫌悪です。
今どきのおかあさんが、あるいは若いおとうさんが、小さな我が子をなぐりつけ虐待する姿、あるいはノイローゼになるおかあさん。思うようにいかずに突然「切れる」大人たちの感覚がまさしくこんな感じなんだろう、とそう思いました。
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