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CKDとタンパク質

糸球体濾過量を簡単な計算式で推定できる、推算糸球体濾過量(eGFR)が徐々に世間に浸透してきました。これは、以前書いたことのある慢性腎臓病(CKD)を見つけるための指標です(「CKD」2008.5.6)。

今までの腎機能検査で正常と云われている人の中に、思ったより腎臓の予備力が低下している人が隠れており、その人たちが将来人工透析になったり心臓病や脳卒中になったりし易いので早めに見つけだそう、という発想から生まれた概念がCKDです。

この4月から、うちの健診でもeGFRの計算結果を表示するようになりました。思っていた以上にeGFR値が正常基準の90ml/分/1.73m2より低い人が多いことが分かって驚きました。これが60ml/分/1.73m2より低い人は中等度CKDとして腎臓病専門医の指導を受けることが勧められていますが、今まで「正常」だった中にたしかにそういう人がいます。それが低いからといって特別な治療があるわけではありません。●水分のとりすぎと不足は有害である。●塩分制限の基本は6g/日未満。●肥満の是正に努める。●禁煙は必須である。●中等度以上低下したらタンパク質制限(0.6~0.8g/kg/日)が有益。●エネルギーを取りすぎない(30~35kCal/kg/日)。●酒を飲み過ぎない。●血圧は130/80mmHg未満に保つ。・・・これが正式に勧められるCKDの治療方法です。つまりは生活習慣病の是正ですが、それをより厳密に厳しくすることを強いているのです。

わたしは脱水に注意することと無意味にタンパク質を摂りすぎないようにすることを強調しています。現代人は思っている以上にタンパク質を摂りすぎています。脂肪燃焼に有効な○○酸、アンチエイジングの美肌効果に△△、ダイエットに低脂肪高タンパクの□□、たまった疲れを取る●●・・・健康ブームのおかげで、「カラダに良い」という謳い文句に釣られて無意味にタンパク質ばかり摂っていますが、腎臓に一番負荷をかけるのがタンパク質だということを忘れてはいけません。

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