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お金持ちじゃなかったんだ

「借金してでも、家を売ってでも、絶対大学に行かせてやるから金のことは心配要らん。安心して勉強しろ。」

わたしが高校生だったある日、父がマジメな顔をしてわたしに云いました。少し酒に酔っていたかもしれません(今のわたしと同じように、彼はいつも酔っていたような気がします)が、でもいつになくマジメな口調でした。

これは意外に堪えました。親としての思いやりだったのだろうと思いますが、急にそんなことを云われて芯から面食らいました。うちは大金持ちではないけれど、少なくとも中の上クラスの金持ちで、とりあえず贅沢しなければ金には困らない家庭だと思っていたからです。今はどうだか知りませんが、当時の学校の先生の給料はそれなりに高給でした(と思います)。それが2人です。単純に×2です。すでに東京の私立大学に通っている姉が居たとは云え、もうひとり大学に行かせるのに、『家を売ることも吝(やぶさ)かではない』はさすがに予想だにしないことばでした。きっと彼なりの計算をするとこれからとんでもない金がかかると思ったのでしょう。特に医学部なんか入った日には・・・そうか、たしかに私立医大に行かせてもらえるような金はなかったのかもしれません。とにかく、彼が息子を思って気を遣って云ってくれたのであろうと思われるあのことばは、ホントにショックでした。

ちなみに、わたしが大学に入学してすぐに退職した母の退職金の利子だけでわたしは月々の生活をまかなっていましたし、アルバイトすることもなく青春を十分堪能しました。国立大学の学費が年間14万円くらいに上がったばかりのころのはなしです。

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