いっぱい食べても脂肪抑える化合物発見
『いっぱい食べても脂肪抑える化合物発見』http://www.asahi.com/science/update/0828/OSK200908270148.html
朝日新聞にこんな記事が出ていました。
京都大学のグループが「細胞内で脂肪の合成を抑える化合物」を発見したというのです。食べ過ぎで肥満になったマウスにこの化合物を与えたところ、体重増加や血糖値上昇を抑え、脂肪肝になるのを防いだそうで、糖尿病や脂肪肝などの治療薬開発につながる可能性を示唆しています。
この異常な過食・肥満社会では福音のような話です。ただ、わたしはどうもこの手の開発が好きになれません。現代社会で全人類の目の敵にされている「脂肪細胞」ですが、本来この「脂肪細胞」が動脈硬化を抑えて糖尿病を予防する仕事をしています。食べ過ぎて脂肪細胞が大きくなりすぎて、そのために本来の仕事ができなくなった。でも食べる量を減らすのは辛いから、それじゃあ、増えないようにする物質をみつけよう、という発想はどうしたものだろう?そんな欲求を満たすためだけのために、本来の生物のもっている機能をいじるようなことをしても本当に大丈夫なのだろうか?綿々と精密に組み合わされて作られてきていた生物の細胞機能が人間の都合に合うように姑息に操作されてしまうのは、遺伝子操作と同じように、何かとんでもないしっぺ返しを食らわせられるのではないのだろうか?心配性のわたしにまた心配の種がひとつ増えました。是非とも、重篤な病人に限定した福音のレベルで抑えてほしいと切に願います。
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