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窓に並ぶ小人たち

<妖精がみえる>というひとが意外にたくさんいます。「オーラの泉」の最終回でそんな話が出てきたときに、思い出したことがあります。

「あそこの窓に小人が並んでこっちをじっと見ているのよ」・・・個室に入院していた初老の女性が何度も見回りのナースに訴えるので、病棟でちょっと話題になったことがありました。重症の心臓病患者が昔から多く入院している病棟でしたので、亡くなった患者さんの幽霊の話はあまりめずらしいことではありませんでしたが、「小人」の訴えは初めてでした。「ICUシンドローム」という病態があります。手術や急性心筋梗塞などで長時間拘束された後などに、幻覚や妄想に悩まされ、不穏状態になったりするのです。個室に拘束されていたこの女性も、きっとシンドロームにかかったんだろう、というのがスタッフの大半の意見でした。

ある日、主治医のI先生が回診をしていたときに、突然彼女が「先生、今あそこから3人の小人がこっちを見て何か云っている!」と叫びました。指差された方向を見ても特に何も見えません。「あまり心配要らないみたいですよ」と彼はなだめようとしましたが聞き入れません。「先生、ほらあそこ!」・・・彼がもう一度見直してみたら・・・いました、たしかに3つの頭。・・・それは、窓枠に停まってこっちを見つめる鳩たちでした。小人だと思っていたのは鳩たちの顔だったのです。この病室のすぐ外に、鳩の巣ができていました。今はほとんどありませんが、以前は病院に良く鳩が巣を作っていたものです。

そんな笑い話があったのはもう15年以上前のことです。でも・・・もしかしたら、彼女が見たものはたまたま窓の外に居た鳩ではなくて、その手前に浮いていた<妖精>だったのかもしれない。そんな気もしてきました。

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