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アミノ・インデックス

第50回日本人間ドック学会でちょっと聞きなれない用語を知りました。

-「アミノ・インデックス」-味の素(株)が研究、開発した新しい技術のようです。タンパク質を構成するアミノ酸は生物の代謝ネットワークの中心的存在であり、アミノ酸の濃度がその代謝の交通量を示しています。このアミノ酸の濃度パターンを「アミノグラム」と云い、本来それは常に一定に保たれています。ところが、身体の中で何かの異常が出てくると代謝に微妙な変化が出てきます。そうすると当然アミノグラムにも変化が出てきますから、この現象をうまく使って、病気に特徴的ないくつかのアミノ酸濃度の組み合わせを統計的に解析しようというものです。

つまり、ある病気や病態のときに特徴的に増えるアミノ酸と減るアミノ酸を見つけます。ひとつひとつのアミノ酸を解析してもなかなかひとつの病気に特異的な異常はみつかりませんが、これら増えるものと減るものの組み合わせで解析してみると、正常群と病気群に明確に分けられるかもしれない、という研究です。

理屈はとっても生化学的かつ数学的で、まさしく理系の頭でないと付いていけません(ちょうどわたしの対極にあります)が、とにかく、採血してアミノ酸解析をするだけで、たとえば早期がんを見つけたり、耐糖能異常(糖尿病)や内臓脂肪蓄積の有無を判定したり、あるいはメンタル異常(うつ)をスクリーニングしたりできるとしたら、ものすごく画期的なことだと思いました。

「血中のアミノ酸は身体のことを知っている」~キーレクチャーをした味の素(株)の安東敏彦氏のことばが期待を膨らませてくれます。

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