藻器堀川(しょうけぼりかわ)
くまもと「水」検定公式テキストブックの65ページに「藻器堀川(しょうけぼりかわ)」というのがあります。もう熊本の生活も長くなりますが、わたしも初めて聞いた名前です。長嶺町に水源があり、保田窪本町から帯山西小学校、渡鹿、水前寺駅南、水前寺公園(水前寺成趣園)鳥居下と続いて、電車通りをくぐって江津湖へそそぐ約8kmの儚い流れなのだと書かれていました(ローカルな話ですみませんが、わかる人にはわかる地名です)。妻の話では、昔はかなりの暴れ川だったそうです。
わたしが食いついたのは、実は名前の由来になった「藻器(しょうけ)」ということばです。「しょうけ」・・・ばあちゃん子だったわたしが農繁期にばあちゃんと二人で田舎に帰ったとき、よく聞いた単語です。「そこん、しょうけん中にとうきびがあるけん、食べちょきよ」(そこの、「しょうけ」の中にトウモロコシがあるから食べておきなさい)・・・「しょうけ」とは「しょうけ」。ん?何なんだろう?と思って調べたら、正式には<竹で編んだザル>のことらしい。妻は「しょうけ」ということばを知りませんでした。都会っ子だからなのか?それとも大分の方言なのか?と悩んだことがあります。
「藻器堀川」の場合は、水が川底にザルのように染み込んでしまうからとか、国分寺の塩桶を洗っていたからとかいう説があるのだそうです。「しょうけ」は<「塩受け」からの転>って載ってますから、「塩桶」つまりそのザルで塩を漉くって洗ったのだろうかしらとか想像します。貴重品だった塩に関連することばは、やはり水の世界にはついて廻ります。塩といえば「塩九升(しょくじょう)通り」・・・これは大分です。長浜様です。
ちなみに、簀(す)のように編まれた桶=簀桶(すおけ→しょうけ)という説もあります。
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