デジカメ
キー・スライドがスクリーンに映し出されると、真っ暗な学会場のあちこちで、数年前まであまり見かけなかった異様な光景が繰り広げられます。
突然、客席から5つも6つものデジカメがニョキニョキと湧き出てきて、そのどれもに同じ画が写って白く光っているのです。最近の学会では、参加者はすぐにデジカメや携帯のカメラを使って他人の発表スライドを撮影してしまいます。目の前の人たちが、黙ってすーっとカメラを掲げる姿はやっぱり異様で、いつ見ても慣れません。
便利になったものだなと思いますが、わたしは今でも相変わらずメモ用紙にボールペンで書き写します。まあ、デジカメ操作に慣れていないので、準備して構える前に次のスライドに移ってしまったりして、上手く使えないだけと云えなくもないのですが(昔、わたしのボスがワープロを使いたがらなかったのと同じだな、と思います)・・・。
そんな時代遅れのオヤジですが、オヤジの僻(ひが)みというだけでなく、この若い先生方を見ていつも思うことは、あの画像をちゃんと後で見直すのだろうか?ということです。写真を撮ることに一生懸命のようですが、録音はしていないはずです。スライドを後で眺め直すとしても、それでちゃんと内容まで思い出せるのだろうか?と、老婆心ながらちょっと心配になります。試験勉強のために友人のノートを必死でコピーしたのに、もうそれで満足してしまうのと同じになりはしないか、と。自分なりに注釈などをアレンジして、エキスだけをメモしているわたしですらあまり見直しませんが、それでも一度内容を理解した上で「書く」作業をしている分だけ思い出しやすいと思っています。試験対策にコピーするならわたしのメモをどうぞ!と云いたいくらい。
こんなことを書いてみましたが、読み返してみるとやっぱりこれはただのオヤジの僻み・・・かな。
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