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星の王子さま

先日阿蘇に行った帰り、2つのコブ状になった小さな丘が車窓から見えました。

「まるで、サン・テグジュペリの『星の王子さま』みたいやね」・・・ふと思いついてそう云いました。
「それって、あの帽子の話?大蛇(うわばみ)が象を呑み込んだ姿ってやつ?すごいもの連想したねぇ」と、助手席の妻が答えました。

「そうそう。『星の王子さま』といえば、盲目の人たちと象の話だよね」
「え?何それ?『星の王子さま』は砂漠に飛行機が墜落する話だよ」
「目の見えない人が各々象の違う場所を触って、各々違う意見を云うんだよ。これは壁のようなものだとか、これは木の幹だとか、これはロープだとか・・・」
「そんな話全然知らないよ。『星の王子さま』といえば、バオバブの木とバラでしょ?星を離れるとなると我儘なバラの世話をできない。でも「わたしは大丈夫だから行っておいで」ってバラが云うんだよ・・・」

「全然知らない、そんな話」
「私こそ、あなたの云ってるような話聞いたこともないよ~」

その話題はそれで終わりました。『星の王子さま』(サン・テグジュペリ)・・・有名なお話なのに、たくさんの翻訳本がでているというのに、どんな話か実は全然知らないのでございます。今度、文庫本を一冊買って読んでみよう、と誓いました。

わたしの思い出した「象と盲人の話」は『星の王子さま』とは全く関係ないみたいです。あれは仏教の話。「群盲象を評す」というやつです。でもわたしは、<サン・テグジュペリ><星の王子さま>で必ず連想してしまいます。一体、わたしの頭はどこで混線したのでしょう?

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