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<食べること>の雑学

先日、あるセミナーで中村丁次先生(神奈川県立福祉大学)のお話を聴きました。面白いと思ったことを書き並べてみます。

「人間は、生きていくための栄養素を摂るためにモノを食べているのではない!」

   栄養学者の究極の目標は、「朝1つだけ摂ればもう後は1日何も食べなくても大丈夫で、無駄なものが一切ないから便も出ない」という食物を作り上げることでした。そして、それは現実に出来上がりました。アポロ宇宙船の乗組員が摂った「宇宙食」です。ところが、その完全食は不評でした。こんなものを食べていたら「食事がストレスになる」といって乗組員の間から反対運動が起きたのです。つまり、人間が食事を摂る最大の目的は、「おいしく楽しい食行動」そのものであって、「栄養を摂って健康に生きる」ことではないのだということがはっきりしたのです。

「『モノを噛めば噛むほど胃液がたくさん出て消化が良くなる』というのは本当ではない!」

   味も何もないチューブをひたすら噛んでみても、出てくる消化酵素はほとんど増えてきませんが、味(特に好きなものの味)がついたものを噛んだら、途端に大量の消化酵素が出てくるのだそうです。つまり、ただ「噛む」という物理的な行為だけではダメだということになります。また、口から食べることができずに胃チューブを入れたり胃ろうを造って栄養を摂っている患者さんたちの場合、味覚を刺激することのない限り、たとえ十分な栄養素が入ってきたとしても体内は消化吸収の準備(キャッチアップ)をしないのだということを知っておきましょう。

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