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PSA検診の是非

天皇陛下が前立腺がんを治療するきっかけになったことで一躍有名になったPSA(前立腺特異抗原)のことをご存知の方は多いでしょう。特に妙齢の男性は知らない人の方が少ないかもしれません。

「前立腺がん検診」としてのPSA検査の是非について、今、ホットな闘いが繰り広げられています。厚労省は検診(特に対策型検診=住民検診)におけるPSA検査は有効とは云えず勧められない、というスタンスであり、スクリーニングとして積極的に導入してがんの早期発見の武器とすべき、という泌尿器科学会と真っ向から対立する形です。
http://medical-today.seesaa.net/article/53542855.html
厚労省の結論は、ちょうど「肺CT検診で小さな肺がんを見つけ出したとしても、レントゲン検査でちょっと進んだ影を見つけてから治療したときと生存率に大きな差がない」という理論と似ています。つまり、住民健診でPSA検査をしても、統計学的に必ずしも前立腺がんの死亡率を減らすとは限らず、国民の税金の無駄遣いだ、というわけです。

PSAは前立腺特異抗原ですので、他の腫瘍マーカーと違って、正常値なら前立腺にがんはないとほぼ言い切れます。一方、前立腺炎や前立腺肥大でも上昇することがありますから、上昇しているからといって前立腺がんとは限りません。健診でPSAを測定するようになって「前立腺がん疑い」という診断で泌尿器科外来を受診するひとはかなり増えており、その後も定期的に外来通院をしているひとも少なくないはずです。だから「心配する必要のないひとに無駄な心配をさせている」という批判もありました。でも、わたしはPSA検査はとても良い検査だと思います。単なる採血でがんの有無をこれだけ明確に評価できる検査はそう多くはありません。少なくとも任意型健診(=人間ドックなど)ではPSA検査を受ける意義は大きいと考えています。

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