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保健相談

「次は保健師から保健指導がありますから、ここでお待ちください。」

フロアアテンダントの女性が、受診者の男性にそう話しているのが聞こえました。それを聞いていて、何か違和感を感じました。はて、何がおかしいのだろう?そう思いながら仕事を続けていましたが、やっとわかりました。最近は「保健相談」ということばを使うので、「保健指導」という単語が耳慣れなかったのです。

「保健指導」「栄養指導」「運動指導」・・・やっていることは同じかもしれませんが、「指導」とつくと明らかに初めから<上から目線>です。「きみの成績は不合格ラインだから、これからわたしの云うとおりにしなさい!」・・・進学校の先生や塾の講師からそう云われたことはありませんか?<専門家が指導してあげる>これが今までの健診現場の態度でしたが、その一方通行なやり方ではあまり成果があがらないことがわかってきました。だから最近は「保健相談」「栄養相談」「運動相談」・・・本人の考えや意見を引き出しながら、本人が自分の意志で決めたことをサポートする、という考え方に変わってきています。その分、云い方は優しくなりましたが、でもまだまだ中身は「指導」型のことが多いのではないかと懸念はしています(何をしているか覗き見たことがないのでわかりませんが)。

ところが、国が進めているメタボ健診は、「特定保健<指導>」です。不合格者を呼び出して、尋問し、無理矢理に決め事をさせて、頑張っているか監視する、そうしなければこいつらは生活を変えないに決まっている!・・・そんな声が聞こえてくる気がします。それだけ国民の健康と財政が逼迫(ひっぱく)しているということなのかもしれません。

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心と体」カテゴリの記事

コメント

毎度、刺激を受けてます。ありがとうございます。
ブログを見させてもらうと時々、自分が感じていたり考えている事がリアルタイムに出てくるので、ぬお!と嬉しくなったりします。
今回もそんな感じです。

僕は障がい者施設に努めていて、生活支援員として働いています。
数年前までは、生活指導員でした。指導員から支援員という名称になりました。障害者が、障がい者となったのは、その後です。

勤めてすぐの頃は、まだまだ若く、世間知らずだったので、指導員だから【指導】するのだと知らず知らずのうちに、指導すんのは自分だと天狗になっていた時期を思い出します。だからたくさんの失敗をしました。そんな時ある人に、臨床(現場)ばかりに熱中してると本質を見失うから、もっと福祉を勉強しなければいけないよ。目の前の事象だけに囚われていても、出来るのは感覚的な関わりしかないし、本当の関わりはもっと勉強しないと出来ないよと。それで覚醒した気がします。

それから僕は、(もちろん悪い意味でなく)指導していかないといけない部分はあるけれど、ちょっと角度を変えてみるようにしました。哲学者の彼ら彼女らは、逆に僕を指導してくれているのだと考えるようにしました。関わり方が分からないのは、こっちの不勉強からくるわけだから、始めはどんなに関わっても失敗する。哲学者は『その関わり方はイヤだよ。違うよ。』とサインを出してくれているわけだから、指導を受けているのは僕だろうと。
支援員という名称も重く、こりゃもっと勉強せなな!と感じているコノゴロなのであります。


投稿: キノシタユウイチ | 2009年12月 3日 (木) 23時47分

キノシタユウイチさん

コメントをありがとうございました。
とても深く感動して読ませていただきました。
さすがはプロ。それも心が籠もったプロ意識に感服します。支援を受けている皆さんが如何にキノシタさんを慕って信頼しているかは、昨年お伺いしたときにひしひしと感じました。彼らもきっと幸せ者だと思います。これからも日々精進!お互いに頑張りましょう。

投稿: ジャイ | 2009年12月 4日 (金) 06時30分

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