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インクレチン

「インクレチン」というホルモンがあります。

腸などから出てきて、膵臓からインスリンというホルモンが出るのを強めるホルモンです。ものの本によると、ブドウ糖を口から飲んだ方が、同じ量を静脈注射するよりも2倍以上インスリンの出方が多いのだそうです。それは、腸を通った方がインスリン分泌を促すインクレチンが働くからに他なりません。

このホルモンをうまく利用した糖尿病の新しいくすりが数種類、一気に発売されることになり、臨床現場では期待が膨らんでいます。インクレチンというホルモンはインスリンがたくさん出るように働くのですが、実は血糖が高いときしか作用しないのです。ですから低血糖になる心配がありません。なんと分をわきまえた物質なのでしょう(きっと体内に存在するすべてのホルモンはもともと分をわきまえているものばかりなのでしょう)。それともうひとつ、インクレチンには、胃から食物を排出するのを遅らせて、満腹中枢を刺激し食欲を抑える作用、つまり肥満を抑える方向に向かう作用もあるというのです。肥満を伴う糖尿病の方に、糖尿病の専門医でなくても気軽に処方できる血糖改善剤が生まれてきたということになります。

この話題が載っていたページ(Nikkei Medical 2009.11)に、ベイスン(αグルコシダーゼ阻害薬)の保険適用に境界型糖尿病が加わったとことも書かれていました。画期的なことです。まだ病気ではない<予備群>の状態にクスリを使って良いということだからです。<食後高血糖>予防が如何に重要かを国が認めてくれたことになります。

糖尿病治療の様子も徐々に様変わりしつつあるようです。

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