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行政の思惑

熊本市がCKD(慢性腎臓病)対策に積極的に取り組むことを宣言しました。熊本県は人工透析患者さんの数が全国トップレベルの水準(人口比全国の1.4倍)なのだそうです。

そのために、軽度のCKDから腎不全の状況に至るまで、健診などですべてを見つけだして、その全員に「かかりつけ医」を紹介させる計画を立てています。特に中等度以上のCKDの患者さんは、かかりつけ医がさらに専門医に紹介して医療連携を密に取り合おうというものです。ここでいう「かかりつけ医」とは、地域のクリニックや医院のことで、熊本市の方針に賛同して手を挙げたところがすべてリストに載ります。「かかりつけ医」がいないために、早く治療をすべきなのに放ったらかして悪化させている人が少なくないので、とにかく日頃を管理してくれる「かかりつけ医」を作ろう、という目論見です。計画はとても壮大で大変ですが、やろうとしていることは予防医学の基本ですので、モデルケースとして是非成功させてほしいと思っています。

でも、ひとつだけどうしても納得がいかないことがあります。もはや誰が診ても専門医の診察が必要だとわかる人でも、「まずは『かかりつけ医』に紹介してほしい」と頑ななのです。どうして直接専門医に紹介してはいけないのか?それは「かかりつけ医」ネットワークを確立させたいから、というそれだけのこと?。そんな行政の都合や思惑のために、直接受診したらまったく必要のない<無駄な医療費>と<無駄な受診日(仕事を休んで)>を作れ、なんて絶対云えるはずがありません。直接専門医→それから「かかりつけ医」で、何が悪いのか説明してごらんよ、とそう云いたくなります。行政が把握するのが煩雑なのでしょうか。

自分が自分自身で受診することを考えたとき、答えは簡単に出てきます。すべては市民のために!そう胸を張って云えるシステムを細かく構築してあげてほしいと思います。

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