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常緑樹と落葉樹

ここ1、2週間で我が家の庭のハナミズキの紅い葉が完全に落ちてしまいました。来る日も来る日も落ち葉を掃き集めるのが大変でずっと舌打ちばかりしていましたが、なくなってしまうと、途端に無性に寂しくなりました。街路樹の銀杏も公園の紅葉もみんな一気に色づいて、そして一気に落ちていきました。「落葉樹」~日本に四季があるのと同じように、落葉樹の一年もとても華やかで見事です。落葉樹は辛い寒さに耐えるために(あるいは乾燥に耐えるために)さっさと大きな葉を落として乗り切ります。いよいよ冬眠の季節になったわけで、寒さにじっと耐えている姿が健気です。

それに対して、年間を通して青々とした葉をつけたままでいるのが「常葉樹(常緑樹)」です。職場から見える小学校の校庭には紅葉した見事な街路樹が何本もありますが、ふとその手前の空き地を見ると、そこには緑の葉をたわわに付けた大きな樹木・・・何だか不思議でした。その不思議なコントラストを眺めながら、落葉樹と常葉樹(常緑樹)の間にある差を何となく考えていました。若いころ、木は常に青々としているものの方が優れていると思っていました。常に青く活気に満ちている常葉樹(常緑樹)のようでありたいと願っていました。人はいつまでも若くいたいと願い、いつまでも歳を取らないことを理想として求めます。でも、本当は落葉樹の方がはるかに余裕があるのではないかと思えてきました。環境に合わせるかのように姿を変えながら、でも華やかなときをきちんとアピールしている落葉樹の方が、与える印象はとても強いのです。・・・そんなことを思いながら何だか感動しておりました。

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