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自己紹介

「おつかれさまでした。わたしは○○と申します。どうぞよろしくお願いします。」

健診の結果を説明するとき、部屋にお呼びした受診者の方にまず自己紹介をします。「結果説明や保健相談など、受診者と初めて向かい合うときにはまず自己紹介をしてください。お互い初対面なのですから、それが社会の常識です。」・・・研修会などに行くと必ずそう云われていましたが、実はつい最近までわたしは自己紹介をしませんでした。 ・・・入院患者さんの主治医になったときに最初にあいさつするという経験はありますが、外来ではいつも相手がわたしを指名して来たわけですし、今でも部屋の前には写真付きの名札がでっかく掲げられているのだから・・・「あまり自己紹介の経験がないから」というより、「気恥ずかしいから」が一番の理由だったように思います。

ある事情で、「意識的に自己紹介をしましょう」ということになったので、勇気を出して自己紹介をしてみました。すると、一瞬にして相手の表情が変わったのがわかりました。初めてわたしの目を見、名札を確認し、そして会釈を返してくれた顔はにこやかでした。もっと戸惑うのかと思っていたので内心驚き、そしてホッとしました。この瞬間、2人のニンゲンが初めて同じ空気の中で互いに向かい合ったことを実感しました。相手にわたしの話を聞こうとする空気ができたことがすぐにわかりました。とても良い感じで話が進みました。

まだちょっと気恥ずかしい気持ちをぬぐえませんが、でも今はスムーズに自己紹介できるようになりました。いかに互いのこころを開かし合うことが素晴らしいことかを実感しています。

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