妊婦の喫煙
<児の行動障害リスクが上昇~妊娠中の母親の喫煙>
新年号のMedical Tribuneの見出しに出ていた記事です。ロンドンのある大学から、「妊娠中に喫煙していた母親の子供では、多動などの行動障害を3歳までに発現するするリスクが高まる」「男児は女児よりも行動障害リスクが高い」という報告があったそうです(Journal of Epidemiology and Community Hearth 2009;64:82-88)。
妊娠中の母親の喫煙が、キレやすい子どもや知能指数の低い子どもを生みやすいことは以前から云われてきましたし、親が喫煙者だと成長障害(背が低い)や肺炎・気管支喘息・中耳炎を起こしやすいというデータも周知の事実として発表されてきています。
先日の結婚披露宴では、多くの若い男女の吸うタバコの煙がもうもうとしていました。最近わたしの周りでは喫煙者が急激に減り、特に宴席ではほとんどの場合「喫煙所で喫煙」というのが場の常識になってきたので、ちょっと違和感を感じました。気になるのは、やはり若い人の喫煙です。オジサン以上が自分の健康を気にするのに対して、若い人たちはまだまだ他人事です。ところが、実は逆なのです。わたしも喫煙歴のある人間ですが、わたしが20代の頃と今では、喫煙以外の酸化ストレスが比べものにならないくらい増加しています。現代社会の環境で生まれてきた若者は吸い初めの時期が早いほど、若くして動脈硬化の進行を招くことになるのは一目瞭然です。若い人ほどタバコの世界を知らないでほしい。かなり大きな危機感を持ってそう思うのですが、若い人の喫煙が目についてなりません。
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