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完全右脚ブロック

完全右脚ブロック」・・・病的な意義がほとんどないので健診の説明でもさらっと流されやすい所見のひとつですが、そんな病名をつけられた本人は意外にこれを気にしています。それは説明しないからだと最近わかりました。健診結果は正常でも異常でも全部説明する習慣のわたしは、「説明を省略」ということがまったく念頭にありませんでした。

完全右脚ブロックの頻度は約3%程度と云われています。加齢とともに増えてくるものではありますが高校生やアスリートにも見られる所見で、もっとポピュラーなものだと思っていました。心臓には刺激伝導系という線維が走っており、そこに電気信号が流れているときにだけ心臓の筋肉が動きます。その線維が最終的に1本の右脚と2本の左脚に分かれるわけですが、太い線維の束でできあがっている左脚に対して右脚は細い1本の線維ですのですぐ断線します。「神様はなぜこんなものを作ったの?」と云いたくなる不平等さです。で、その右脚が完全に断線した状態が「完全右脚ブロック」です。では断線したらどうなるか?実はすぐに左脚から電気信号が廻ってきますから心臓はほとんど正常と同じ動きをすることができます。特に生活の制限はありません。

そういうわけで、完全左脚ブロックと違って完全右脚ブロックは単独ではあまり問題になりません。最初にこれに変わった時には原因がないか(たとえば狭心症など)精査をする場合もあります。また、これにプラスαの所見(左脚が切れ始めたことを示す所見)が加わったら一気に管理区分があがることになります。つまり、健診で説明を省略されている間は「心臓に大した問題はない」と思ってもらって大丈夫です。

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