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タバコの相性

タバコは肺ガンを初めとする多くのガンの原因物質であり、動脈硬化の最大の危険因子であり、また肺気腫をもたらす病気であることは、もはや周知の事実です。

ただ、これは必ずしもいつもいつも道徳的であるとは限りません。肺CT検査などを見ていると、1日80本吸っていても肺気腫のない人も居れば、10本しか吸ってないのに若くしてあちこちに気腫様変化が見られる人も居ます。あるいは、肺ガンの腫瘍マーカーであるCEAが喫煙をするというだけで上昇する場合があります。CEA上昇は喫煙で上がり易い物質だから、「タバコを吸っているから上昇しているのだろうからそんなに心配はいらないだろう」と判断する人がいます。でもそれはちょっと違います。同じ本数吸っていても、あるいは同じような食習慣や喫煙のタイミングであっても普通はCEA上昇はないはずです。タバコを吸っているというだけでCEAが上がっている人は、つまりタバコが自分のカラダに合っていないということになります。タバコの煙の成分が、肺胞を通して肺の細胞を破壊するからCEAが上昇するわけですから、簡単に云えば「相性が悪い」、つまり元々「存在を知ってはいけない物質」だったということになるのだと思います。

<相性が良い>人に、「どうぞガンガン吸ってください」と云う気はありませんが、少なくとも<相性が悪い>人は、禁煙外来を使ってでも、何とかして早く縁を切るのが得策だと思います。<相性>は<相性>なのだから、納得がいかなくても諦めるしかないと思います。

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