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地域医療学センター

わたしの研修医時代の同僚が、この度、ある国立大学の教授に就任したそうで、その記念祝賀会のご案内が届きました。大変うれしいことですので、是非参加させていただこうと思っています。

彼が教授になった講座が<地域医療学センター>という聞き慣れない名前でした。
案内状には、
「本センターは医学生や臨床研修医に対する地域医療学の研修・教育、総合診療医の育成や地域で活動する医師のキャリアパス形成の支援、地域医療に関する調査・研究ならびに最新の医療技術・知識の普及活動等を通じて県の地域医療の向上を図るために開設されたものです」
と書いてありました。まあ、どこかの国語の授業で使えそうなくらいの見事な悪文でして、何度読み返しても今ひとつ具体的なイメージがわきませんが、ネットで検索してみたら多くの大学に講座やセンターが作られており、概念としては皆似たようなことを書いてありました。

つまり、これからは<人間全体を診る>ジェネラルドクター(総合診療医)が如何に重要かを教育し、地域住民と地域社会に貢献できる医者を作ることを目的にした(?)講座・・・あれれ、これも今ひとつわかりにくいですね・・・とにかく、形だけでも徐々に<医道>として臨床医の本来あるべき姿を求める講座ができてきているということは、喜ばしいことだと思います。とても期待していますし、興味があります。そんな教室に彼が教授になって就任したことはさらにうれしいことです。専門を追求することこそ<科学>であり<医学>である!という考えだったこれまでの学研の場で、<地域医療学>が真の意味での市民権を得るまでにはまだまだ茨の道だと思います。でも、そんな中だからこそ、どうか人間らしい良い医者をどんどん輩出させてもらいたいと願っています。

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