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振戦

ここ数日、「手が震える」ということで悩まれている女性の受診者さんからの相談を続けて受けました。昨日も70歳代のある女性から相談されました。

脳ドックや神経内科外来を受診した結果、特に何か原因のある病気ではなく、「老化にともなうふるえ」と診断されました。これを正式には<本態性振戦>といいます。「生活に支障がなければ特に治療をしなくても大丈夫です。」と云われたそうで、本人もそんなに大したことはないからと安心して帰ったのだそうです。で、何を相談したいかというと、「特に人前で緊張したときにどうこうではないのだけれど、たとえば本を手に持って読もうとすると震えてしまって文字が読めない、化粧をしようとすると手が震えて紅が引けない、ごはんを食べようとすると震えてこぼれる、という日常です。これはどうしたらいいでしょう。」ということです。

「生活に支障がなければ治療をしなくても大丈夫」ということばをどういう風に受け止めたのかわかりませんが、「それを『生活に支障がある』って云うのではないですか?試しに一度内服薬をもらって飲んでみてはいかがですか?」とだけ助言しました。<本態性振戦>は大雑把にいえば自律神経の過剰反応が原因です。だから何かをしようとするときほどひどくなる(企図振戦)のが特徴で、一般的には高血圧や不整脈治療でも使われる<交感神経遮断薬>が処方されます。飲んでみたら震えがピタッと止まるというようなクスリではなく、効かない人にはほとんど効きませんが、有効な方にはそれなりに有効なようです。

「治療のコツは『気にしないこと』です。」・・・医者はこともなげに云いますが、不整脈や高血圧と同様に、『気にしないこと』はご本人にとって意外に大変なことなのです。

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